プログラム概要(プログラムの概要を簡潔に記載する)


1.プログラムの沿革(これまでの学科・コース改組の経緯など)
 平成13年9月からJABEEプログラムの構築に取り掛かり、平成16年1月に予備審査、平成16年10月に本審査を経て平成17年5月に九州地区で初めての化学系応用化学コースのJABEEプログラムとして認定された。これに伴い、平成16年度卒業生(平成17年3月卒業生)から物質環境化学科プログラムの修了生となった。
 その後、平成18年10月に中間審査を、平成21年10月に継続審査を受審した。さらに、平成24年4月1日に工学部改組が実施され、学科名が物質環境化学科から環境応用化学科に改組されたのに伴い、プログラム名を「環境応用化学科プログラム」に変更して中間審査を平成24年10月にJABEE新基準で受審した。平成27年10月に継続審査を受審し、6年間の認定を受けた。以後、継続して学科全体でプログラムに取り組んでいる。

2.修了生の進路と育成する技術者像,学習・教育目標の特徴
 南九州に位置する宮崎県は、世界的に珍しい温帯照葉樹林帯に位置し、日照時間全国第二位、降水量第二位、星の観測数第一位であり、「緑・太陽・海」のキーワードで象徴される温暖で自然豊かな地域である。一方、1921年日本窒素肥料(現在の旭化成)が、豊かな水を利用して電力を起こし、日本初のカザレ法(ハーバーボッシュ法)によるアンモニアの合成を開始し、日本の化学工業発祥の一つとなっている。また、豊かな森林資源を活用して、日本パルプ工業(現在の王子製紙日南工場)が1937年に設立され、日本の代表的製紙工場に発展している。
 この様な環境にあって、宮崎大学工学部環境応用化学科は1949年に工業化学科として設立され、現在までに60年以上の歴史を刻み、地域とともに発展してきている。そして2004年度からのJABEEプログラム認定に向けて鋭意学科一丸となって取り組み、正式に2005年5月に認定を受けた。
 本プログラムの特徴は宮崎県の化学産業の歴史と伝統を基盤として、自然豊かな環境を大切とする県民性に基づいて教育するものであり、「環境共生と物質変換」をキーワードとする教育プログラムである。

3.関連する他の教育プログラム(関連学科,関連コース等)との関係
 特になし

4.カリキュラム上の特色
 本プログラムには,“学科共通科目”,“物理化学分野”,“無機化学分野”,“有機化学分野”,“生物化学分野”,“化学工学・環境安全化学分野”の6分野で構成される基礎的な化学教育を行う。学科の理念・目標・教育指針およびプログラムの学習・教育目標に基づき,教育分野ごとに明確な学習・教育目標を設定している。教職員と学科学生とが共に理解・協力し,学習・教育目標の達成に向けた実践,点検・評価および改善を不断に実施している。

5.その他の特色
●学科全体で一丸となってJABEEプログラムに取り組んでいる点
●半期毎(9月および3月)に教育改善報告書を各教員が作成している点
●半期毎(9月および3月)に外部委員を加えた授業評価会で授業評価を行っている点
●半期毎(9月および3月)に学生が自己点検を行うために学習目論見を作成している点
●授業内容の改善は数名の教員で構成される教育分野別グループ会議で行っている点
●担任を中心として科目担当者間と密に連絡を取りながら学生指導を行っている点