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研究内容

 私たちを取り巻く環境に負荷を掛ける物質あるいはエネルギーの無駄使いを少しでも少なくするために、環境触媒の研究開発を行っています。固体触媒の中でも金属酸化物触媒を用いて、より緩やかな反応条件で汚染物質が分解できる高活性触媒、反応中に余分の物質を作らない高選択触媒、太陽エネルギーを利用できる光触媒の研究を行っています。

 触媒の研究・開発は今でも数多くのサンプルを作り、触媒特性を評価する、さらにこれを繰り返すというように、試行錯誤の連続から生まれてきたものです。これは触媒の表面で起こる個々の反応の関係が非常に高速でかつ複雑であり、とても全体を制御するということは不可能だと思われるからです。我々は、触媒設計という言葉が真に意味を持つように、少しずつ努力をしていきたいと考えています。

 環境触媒に要求されている条件は、
(1) 大量のガスの中で特定の微量成分を捕まえて処理できること
(2) 寒い朝に発進した自動車排ガス中の汚染物質を有効に処理できるような、これまでにない低温活性を持つ触媒
(3) 高速走行中の高温に耐えられる触媒 あるいは太陽光を有効に利用し水を水素と酸素に分解できる等のこれまでほとんど成功していないような光触媒の開発
 以上のように、いずれもこれまでの試行錯誤では成功できなかった課題に答えられる環境触媒が求められています。
 これらの課題に立ち向かうために、我々は従来の触媒研究手法を十分に活用すると共に、新しい表面科学の手法及び反応のシミュレーションを行うために、計算化学の手法を取り入れています。

 具体的なテーマを以下に示します。

 表面にナノ反応場を形成した高選択酸化触媒の研究開発

 メタンの低温酸化触媒

 可視光応答光触媒の開発