教員紹介

LAST UPDATE: 11.1.2020

湯井 敏文

略歴

専門分野

  1. 生体高分子の高次構造と機能(かつてはX線、今は計算機がツール)
  2. 計算化学(但し、使うだけ)

関連キーワード: セルロース材料、糖質関連タンパク質、分子動力学計算、密度汎関数計算

コメント

 コンピュータを研究手段としているが、あくまでも研究のための道具と割り切っており、本人はコンピュータそのもをかなり苦手としている。コンピュータゲームもこれまでほんの数回しか経験がなく、スコアも伸びないしすぐにつまらなくなって放り出す始末である。実は分子の構造図を眺めるのがかなり好きで、機能性に基づく生体高分子の構成美に魅かれたのがこの世界に入った理由である。若いころは二方向からの結晶投影図を眺めた瞬間から分子の立体配置を頭の中にイメージできたが、年齢とともにその能力は衰えたようだ。ちなみに、居室に灯りが点いていないときは、省エネ+単に点灯するのが面倒であるときもあるが、分子グラフィックスを眺めてアイデアをめぐらしていることも結構ある。
 博士課程をすごした米国留学は、大変、貴重な体験であったが、5年間の留学生活のうち、それなりに満喫したのは最初だだけで、5年目はさすがに海外暮らしに飽きてしまった。

宇都 卓也

略歴

専門分野

  1. 計算化学
  2. 高分子化学

関連キーワード: 多糖材料、脂質、イオン液体、溶解、自己組織化、反応機構、構造物性相関

コメント

 多糖材料(セルロース、キチン、アミロースなど)における溶解・膨潤挙動、結晶転移プロセス、界面反応機構などを分子シミュレーションによって解析する。特に、時間・空間的スケールが限定されることや計算精度といった分子シミュレーション上の問題を、拡張アンサンブル手法の適用や分子力場パラメータの開発により解決する。 最近は、イオン液体や脂質二重膜などを対象とした溶液構造に関する研究にも着手している。今後、既存の実験情報や膨大なシミュレーション結果に対して、データ駆動型解析に供することで従来とは異なる次元から構造−機能物性を結び付けることに取組む。
 モノづくり技術を支える化学分野の未解決問題に取組む上で、最先端機器で観測できない事象を扱う分子シミュレーションは強力な解析ツールになり得る。しかし、その適用範囲が限定されているために、依然として解析事例を蓄積する段階から抜け出せていない。これまで扱うことが出来なかった複雑な現象を適切に解析できる分子シミュレーション技術基盤を開拓することを目指す。